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ディセンター

コロナショック後どうやって反撃すべきか?その⑦(20201005メルマガより)

更新日:2020年10月12日

ディセンターメルマガをご覧の皆さま、こんにちは。

すっかり秋の気配になりましたね。私も、先日急いで衣替えを行いました。

趣味「仕事」という私は、やっぱりスーツジャケットが大好きです。

9月のシルバーウィーク以来、観光地や街中にも人手が多くなり、やっと日本経済も元気になりつつあるのかもしれません。もちろん、コロナリスクを忘れてはいけませんが、そろそろ私たちらしい生活も取り戻していきたいところですね。

さて、久しぶりになりましたが、今回は「コロナ後を考える」シリーズ第7弾。『有形資産』です。

有形資産とは、文字通り「有形の資産」です。機械、備品、建物、土地を始め、在庫や現預金なども有形資産です。借入金や売掛金も現金の増減に大きくかかわりますので広く有形資産と考えてよさそうです。

コロナショック後、多くの企業において売上が減少し、損益バランスがマイナスになり、キャッシュフローが心もとない状況に陥りました。

利益は収益から費用を引いたものですので、売上が落ち込んだ以上、費用の削減を余儀なくされている企業も多くあります。また、キャッシュフローを強化するために、多くの企業が借入を行ったかと思います。

これ自体は間違いではありません。企業にとって現預金は人間の血液のようなものですので、まず、絶対量の確保、そして、適切に循環させることが大切です。

血液が流れ出ているのですから、まずは絆創膏を貼る(削減できる経費は削減する)、そして輸血する(借入等をして現預金を増やす)ことは重要です。

問題はその後です。

「コロナ後の見通しは立たないのだから、できる限りキャッシュを充実させなさい。経営をダウンサイジングさせ、支出を減らし、投資などは避け、支払もできる限り遅らせなさい。税金などはできる限り支払いを引き延ばすのだ」と言っている専門家も多くいますが、私は大きく反対です。

コロナ後の見通しが立たないのは正直私も同じです。そうなるとできる限り守りを固めて籠城戦と行きたいところですが、古今東西、籠城戦というのは「援軍が来ると分かっている」時に行うものです。

我慢していれば誰かが何とかしてくれるというのなら、籠城戦という選択肢もあります。

実際、政府が何とかしろ!という声も多く聞きます。しかし、本当にそれで大丈夫でしょうか?

私は現在の政府に比較的好意的な方だと思いますが、その私でも自分の会社を政府が救ってくれるとは思っていません。

それに、会社を経営している以上、「自分の二の足でしっかりと大地を掴み自立する」ことは大前提ですので、自分の会社の未来をそんな人任せにして良いはずはありません。

また、税金や買掛金の支払いを遅らせれば、経営にとって一番大切な信用を失うことになります。

また、単純に経営をダウンサイジングすれば、その時は損益バランスが取れたとしても、多くの場合、縮小均衡したにすぎません。ほとんどが、あまり時間がたたないうちに、再度バランスが崩れ、また費用削減しなければならない状況になります。

ではどうするべきか?

一端損益バランスが落ち着いたら、いや、落ち着く見込みが出てきたらすぐに数年先の未来を考えるのです。それは、もちろんビジネスモデルの再構築ですが、有形資産でいうと投資です。

もちろん無駄なことはしてはいけません。なけなしの金をよく考えて使うのです。「減価償却費は費用なので無ければ良いけど、一方で未来に対する期待度とも言える」というように、ある程度の新しい設備は数年後への期待なのです。

また、単純に真下に降りてダウンサイジングするのではなく、「斜め下」に降りるのです。費用を削減するにしても、新たな考え方を用い、新たな反撃の要素を持つのです。

これは、とても勇気と計画性が必要なことです。でも今、私たち経営者の器が試されている時期なのです。怖くても冷静に判断し、勇気を持って一歩を踏み出しましょう。

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